あやすけの家

3人家族(夫婦+1歳児)の育児と趣味のブログです。

【導入検討】太陽光発電設備は設置すべき?基礎知識や買取の仕組みを簡単解説!【本当にお得?】


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こんにちは、あやすけパパです。

我が家は2年前に自宅を新築しましたが、太陽光発電設備を設置するかどうかはかなり悩みました

ハウスメーカーの営業に相談しましたが、あまり詳しくなかったのか具体的な試算などはしてもらえず、結局自分で調べて検証しました。

太陽光発電設備を推進している業者のホームページなどには、故意かどうか分かりませんが、明らかに間違った試算をして100万円以上の利益があると謳っている情報もあるため、ある程度知識を身につけないと正確な判断ができません。

太陽光発電設備は設置すればかならず儲かるような美味しい話ではなく、設置条件によって利益があるのかないのかギリギリのラインだったりすることも多いので、騙されないためにも正しい情報か見抜けるくらいの基礎知識が必要です。

うちでは結局太陽光発電設備を設置することになりましたが、その際に色々と調べた経験をもとにブログ記事にまとめてみました。

同じように太陽光発電設備を設置すべきか悩まれている方の参考になれば幸いです。

 

この記事を書いた人、30台夫婦+1歳児の3人家族、2019年自宅を新築、第二種電気工事士、第三種電気主任技術者、エネルギー管理士

太陽光発電設備の仕組みについて

太陽光発電設備の仕組み

主な機器構成

太陽光発電設備は主に太陽電池モジュール(太陽光パネルとパワーコンディショナーで構成されています。

太陽の光エネルギーを太陽電池モジュールで直接電気に変換し、パワーコンディショナーで直流電力から交流電力に変換して一般家庭で使用できるようにしています。

系統連系について

太陽光発電設備で自家発電した電力は一般的に電力会社の配電線に接続して系統連系し、発電電力が自宅で使用している消費電力を上回った場合に電力会社へ逆に送電(逆潮流)して電気を買い取って貰えます。

逆に悪天候のときや夜間など発電した電力が足りない場合は、従来通り電力会社の電気を使用できる仕組みになっています。

系統連系しない独立型もあるが・・・

系統連系をしない独立型という方式もありますが、電力会社に売電できないため、すべて自家消費するか蓄電池(バッテリー)で電力を貯める必要があるため、一般家庭ではほとんど系統連系型にしています。

太陽光発電装置を設置して原価が回収できるのか?

原価が回収できるのか?

太陽光発電設備を設置するかどうか検討する際に、一番気になるのは設置費用の元が取れるのかだと思います。

多額の初期費用を投資するため、元が取れるだけでは不十分で、いくらか儲けが出るくらいのメリットが必要と考えている方も多いかもしれません。

このことについては、太陽光発電設備による推定発電電力量を算出するなどして、ある程度予測することが可能です。

太陽光発電設備の設置費用について

元が取れるか検討するには、まずいくら投資する必要があるのか設置費用を知る必要があります。

実際にハウスメーカーや業者と相談できる場合は、直接見積もりをしてもらった方が確実ですが、経済産業省の「調達価格等算定委員会」の資料によると2020年の新築にかかる太陽光発電設備の設置費用の平均値が1kW当たり28.6万円、既築が32.7万円というデータがありますので、目安として参考にしてみてください。

具体的に設置費用を知りたい場合は無料の見積もりサイトがありますので気になる方はご活用ください。

推定発電電力量の算定について

NEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構のサイトで地域別の日射量データベース閲覧システムを使用し、住んでいる地域の年平均斜面日射量(kWh/m2・日)を確認し、太陽電池モジュールの出力損失係数を掛けることで年間推定発電電力量を算出することができます。

NEDOのサイトはこちら

 

年間推定発電電力量(kWh/年)=年平均斜面日射量(kWh/m2・日)×損失係数×太陽光モジュールの出力(kW)×365(日)

 

損失係数とは温度等による補正やパワーコンディショナーの変換効率、パネルの汚れによる効率低下などで、大体70~80%程度を見込みます。

自分で調べて計算するのが面倒な場合は簡単にシミュレーションできるサイトもあります。

(参考:パナソニックの光熱費シミュレーション「エネピタ」はこちら

太陽光発電設備の耐用年数について

太陽光発電設備の耐用年数として国税庁法定耐用年数が17年というものがありますが、これはあくまで「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」に基づくもので、実際の太陽光発電設備の寿命とは異なります

一般的な期待寿命としては、太陽電池モジュールが20~30年パワーコンディショナーが10~15年と言われています。

パワーコンディショナーはコンデンサーや半導体などの電子部品が使われているため、温度上昇や湿気に弱いなど設置場所の環境によって寿命が大きく変わります。

可能であれば日陰や建物内に設置した方が長寿命化することができます。

パワーコンディショナーが故障した場合、交換にかかる費用の目安は工事費込みで30万程度と高額です。

太陽光発電設備の売電について

太陽光発電設備で発電した電力は「再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT:Feed-in Tariff)」により一定価格で一定期間電力会社に買い取ってもらえることが約束されています。

買取価格は調達価格等算定委員会の意見をもとに経済産業大臣が年度ごとに決定していますが、年々下降しています。

 

【参考】1kWh当たりの調達価格(発電出力が10kW未満の場合)

・2020年度 21円/kWh(調達期間:10年間)

・2021年度 19円/kWh(調達期間:10年間)

・2022年度 17円/kWh(調達期間:10年間)

固定価格買取制度の期間(10年間)で設置費用を回収できるのか

結論から言うと、固定価格買取制度の10年間で設置費用を回収するのはよほど条件が良くない限り難しいと思います。

理由はやはり固定価格買取制度の買取価格が下がっているからです。

年間発電電力量を1200kWhと想定して試算すると、太陽光発電設備の設置費用が1kW当たり平均28.6万円かかるのであれば、10年間で元を取ろうとすると買取価格は1kWh当たり23.83円必要という計算になります。

 

【参考】1kW当たりの年間推定発電電力量を1200kWhと想定した場合

28.6(万円)÷1200(kWh/年)÷10(年)=23.83(円/kWh)

まとめ

まとめ

太陽光発電設備は主に太陽電池モジュールとパワーコンディショナーで構成されている

・パワーコンディショナーは寿命が短め(10~15年程度)

・固定価格買取制度の買取価格は年々下がり続けている

・10年間で設置費用を回収するのは難しい

上記の結果を見ると、太陽光発電設備を設置するメリットはないように感じますが、あくまで机上で厳しめに試算した結果であり、10年間の固定価格買取制度の期間だけで元を取ろうとした場合ですので、太陽光発電設備を設置すべきではないと結論付けるにはまだ早いです

実際には固定価格買取制度が終了した後も発電することが可能ですので、それらを踏まえて次回の記事で太陽光発電設備を効率的に運用して利益を生むためにはどうしたら良いか解説したいと思います。

 

↓ 続きの記事はこちら ↓

ayasuke-nichijou.hatenablog.com